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ジェルネイル検定上級とは?

ジェルネイル検定上級はどんな資格?

ジェルネイル検定上級とは、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が実施している最高峰の資格。初級、中級の合格を経て、ようやく受験資格が与えられる検定になります。

かつては初級、中級と同じように、上級試験にも筆記試験や実技第1課題が課せられていましたが、現在ではそれらが廃止され、受験者の負担は減ったとされています。負担は減ったものの、合格の難易度自体は以前と変わらないとされているため、決して合格が簡単になったわけではありません。実際、すでにネイリストとして働いているプロですら、上級試験に不合格となる例は多々あります。

JNAは上級検定の意味について、「スペシャリストとして要求される総合的な知識・技術の習得」と規定しています。あまりにも意味が広すぎて、何を指しているのかが分からないという人も多いと思いますが、簡単に言えば「ジェルネイルのことなら何でも知っているし、何でもできる」ということです。

試験会場は、札幌から福岡までの全国主要7都市。JNA認定校に在籍している場合は、自校での受験も可能です。

なお上級の受験料は1回16,200円と、初級、中級に比べてかなり割高。費用の節約のためにも、なるべくなら一発で合格したいものです。

ジェルネイル検定上級取得のメリット

ジェルネイル検定上級を取得することのメリットは、何と言っても「ジェルネイルのスペシャリスト」として認められること。実際にサロンで働いているプロの人たちでも取得が難しいとされている難関試験なので、上級合格という称号は、本人にとっても勤務するサロンにとっても宝物。サロンによっては、上級資格手当を付与する例もあるようです。

また上級資格を持ちつつサロンワークで実践を積めば、早い段階でお店を任される可能性もあります。店舗運営の経験を積めば、将来的には独立開業への道も現実的となってくるでしょう。ネイリスト学校での後身の指導なども含め、仕事の可能性は大幅に拡大します。

無限にある様々なメリットを自分に引き寄せることができること。それが上級に合格するメリットとも言えるでしょう。

ジェルネイル検定中級の合格が上級の受験資格

ジェルネイル検定上級を受験するためには、同検定の中級まで合格していることが必要です。

なお初級、中級には一部試験の免除制度がありますが、上級には免除制度がありません。試されるのは、試験本番での実力1本のみ。みんな同じ土俵で勝負することになります。

ジェルネイル上級の合格率は?

ジェルネイル検定上級の合格率は、受験者全体の約45%。受験した人のうち、半数以上が不合格となっています。合格率45%という数字を見ただけでも難関試験ということが分かりますが、それ以上に注意したいのが受験者全体のレベルです。

上級の試験会場に来る受験生は、すでに難関試験と言われる中級試験に合格している人たちだけ。すでに現役のプロネイリストとして活躍している人も、大勢混じっているでしょう。そのような中での合格率45%です。極めて難度の高い検定試験であることは心得ておいたほうが良いでしょう。とても独学で合格を目指せるような資格ではありません。

なお、ジェルネイル検定上級試験の合格最低ラインは70%となっています。

ジェルネイル検定上級の試験内容は?

ジェルネイル検定上級の試験内容は、実技試験のみ。筆記試験はなく、また実技試験は第1課題、第2課題と分けられることもありません。指定された5本の指にイクステンションを施しだけです。

試験内容だけを見れば、初級、中級に比べて一見簡素ですが、上級は間違いなく最高峰の難易度を誇る試験。簡素でありながら、ジェルネイルのすべてが詰まった総合的な試験です。試験を受けるにあたっては、一点のミスも許さないほどの高い緊張感が必要でしょう。実技試験の内容の概略は次の通りです。

実技試験(所要時間85分)

  1. 右手人差指・中指のジェルクリアスカルプチュア
  2. 右手薬指のジェルチップオーバーレイ+デザイン
    ※「フラワー」などのテーマが与えられます
  3. 左手中指のジェルチップオーバーレイ
  4. 左手薬指のジェルチップオーバーレイ+フレンチルック

ジェルネイル検定上級のアートについて

ジェルネイル検定上級は、筆記試験がなく、実技試験の内容がより難しくなっています。

その内容は、ジェルクリアスカルプチュア、ジェルチップオーバーレイなどの技術力に加え、デザイン性が試されるアートも重要になってきます。

デザインのテーマは「フラワー」で、筆のみを使用して描き、ラメやグリッター、パールが入ったものでも使用可能です。

もちろん、時間制限もありますので、アートだけに時間を割くわけにもいきません。

全体的な仕上がりも美しく、効率的に実践的に行えるかどうかも審査されますので、アートのデザインについても事前に計画を練っておきましょう。

採点につながるアートのポイント

右手薬指にテーマのフラワーのアートを施しますが、デザインやカラーなどは自由です。

やはり、色味が豊富で細密度の高いデザインが合格のポイントになりますので、いかに短時間で見栄えの良い仕上がりになるかを考えておきましょう。

そのための目安は、3色以上のカラーを使う、爪の2/3以上にアートを入れるという点です。

アートの入れ方も自由ですので、決めたデザインが描きやすいのはどんな素材がいいかなども考えて選んでみてください。

デザインに迷った時や技術が心配な時は

デザインを決めかねているという人は、実際に上級に合格した人のブログやインスタグラムなどの画像を見て、参考にするのもいいですよ。

技術面でも心配な人は、日本ネイリスト協会が発行している「JNAジェルネイル技能検定試験 上級テクニック講座」のDVDなどの教材で繰り返し練習しておきましょう。

筆記の勉強をする必要がないので、思う存分腕を振るえるよう、本番のつもりで後悔のないように練習しておきたいですね。

実技試験のテーブルセッティングも怠らずに

実技試験の事前審査として行うテーブルセッティングは、初級・中級と同じように上級でも必要になります。初級、中級は第1課題と第2課題の間にインターバルがあり、それぞれで使用する道具のみ用意しますが、上級ではインターバルがないため、使用するすべての器具や道具、ライトなどをセッティングしておきます。

中級以上になると、指定商品リストのブランドの商品を使用することや、使用目的に従った品名ラベルの記入が必要になります。上級の検定を受ける人は、初級~中級の実技試験を受けて合格してきた実績があるので慣れているとは思いますが、そんな時こそ油断大敵です。使用してはいけない道具をセッティングすると失格になりますので、特に注意してください。

上級だからこそ、初心に帰ってタオルやペーパーの位置など基本的なセッティングから、きっちり行うようにしましょう。

上級 実技試験の時間配分について

時間配分については、それぞれのペースがあるので一概にはいえません。

ご自身で一通りの実技を行ってみて、時間がかかりやすいところとそうでないところを見極めながら時間配分をするとよいと思います。

一例としては、実技時間85分のうち、手指の消毒とサンディング、チップをつける指のみの油分を除去する工程で約5分、チップ装着からカット、段差削りと、5本の指すべての油分除去からフォーム装着までで5分。

その後ベースジェルを5本すべての指に塗って硬化するまでに5分、右手の薬指にデザインを施し、1本ずつ仮硬化をしながらそれぞれの指の厚みを出すまでを10分で行います。

もっとも時間がかかるのが、イクステンションジェルで1本ずつ仮硬化しながら5本すべての指の厚みを出すことで、この工程で25分を要します。

その後も時間がかかる作業で、5本の指すべての長さと表面のフォルムを整えるためのファイルやダストオフ、油分除去を20分で行います。

その後左手薬指のフレンチを仮硬化しながら5分ほどで行い、5分で5本の指のトップジェルを塗布、硬化、拭き取り、仕上げまで行います。

残りの5分で見直しをして、実技試験が終了、という流れです。

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