公開日: |更新日:
ジェルネイル検定中級とは、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が実施しているジェルネイル検定の一つ。ジェルネイル検定には初級、中級、上級の3種類があるので、中級はちょうど真ん中くらいの難易度にあたる資格になります。
真ん中くらいの難易度とは言え、初級に比べると試験内容はグッと難しくなります。中級はネイルサロンワークを中心とした技術力が問われる検定なので、まさにプロとしての実力を判定される試験と位置づけることができるでしょう。
ジェルネイル検定がスタートした当初は、初級試験しかありませんでした。のち上級試験が実施されるようになり、最後に中級が設置されたという形です。初級と上級との間に、あまりにも大きな難易度の差があったため、ステップアップという意味で中級が設置された、ということです。
趣味のレベルを超えて、本格的なプロのネイリストの資格を目指す人たちにとって、ジェルネイル検定中級は必須の資格と言えるでしょう。ぜひ合格を手にして、ジェルネイルのトップ資格である上級検定を目指してください。
なお、試験が行われる場所は札幌から福岡までの全国主要7都市になりますが、JNA認定校に在籍している生徒については自校での受験が可能となります。初めて訪れる緊張感に満ちた試験会場よりも、通いなれた自校での受験のほうが、精神的にはリラックスできるはず。学校選びをする際には、その学校がJNA認定校であるかどうかを確認しておいたほうが良いでしょう。
ジェルネイル検定中級を取得するメリットは、主に2つあります。1つめがジェルネイルのプロとして認められること、2つめが上級の受験資格を得られることです。
ジェルネイル検定には、初級、中級、上級という3つの資格があります。それぞれの検定の意味として、JNAは次のように規定しています(概略)。
これらを見て分かる通り、サロンの現場でプロとして認められるのは中級から。つまり、中級を取得していれば、サロンからもお客さんからもプロとして信頼される、ということです。
また中級合格は、ジェルネイル最高峰の資格である上級検定を受けるための必須条件となっています。上級を受ける権利が与えられるという点も、中級に合格するメリットの一つと言えるでしょう。
ジェルネイル中級の受験資格は、初級に合格していることの1点だけ。とても明快ですね。
また中級を受けるにあたっては、一部試験の免除制度があるので、該当する人はぜひ利用しましょう。免除の対象になる人、および免除される試験項目については次の通りです。
→次回のジェルネイル検定中級試験に限り、筆記試験を免除
→実技試験の第1課題を免除
これらの条件を満たす人は、ぜひ免除制度を利用してより合格率をアップさせていきましょう。
なお免除制度を利用しても、受験料が減額になるわけではありませんのでご注意を。
ジェルネイル検定中級の合格率は、受験者全体の約60%。受験した半分以上の人は合格していることになります。
この合格率を高いと考えるか、低いと考えるかは、人それぞれ。ただし、初級とは違って「受験者の中に素人は混じっていない」ということだけは肝に銘じておきましょう。
初級の受験資格は「義務教育修了者」なので、受験者の中には独学で勉強を始めたばかりの完全な素人も混じっています。一方、中級の受験資格は「初級合格」です。基本的な知識・技術が備わっていると証明された人たちだけが受験しての合格率60%なので、一筋縄では合格できない検定と考えたほうが良いでしょう。
なおジェルネイル中級の合格基準は、筆記試験が80%、実技試験が70%となっています。
ジェルネイル検定中級の試験は、実技試験と筆記試験の二つに分けられて行なわれます。試験内容の概略は次の通りです。
ジェルネイル中級の筆記試験の内容は、初級と同じくネイルに関する基礎知識や爪の病気とトラブル、ネイルケアなど「ネイリスト技能検定2級・3級」と同じような試験内容になっています。
初級に比べてだいぶ難易度が上がっているので、ネイリスト技能検定の問題集と日本ネイリスト協会が発行しているベーシックテキストでしっかり勉強しておきましょう。
また、ジェルネイルに関する問題も初級と同じく60問中10問で少なめですが、その内容は初級よりも難しくなっていますので油断大敵です。
ジェルネイルの手順だけでなく、実践的施術に関することも出てきますので、専門用語などもしっかり暗記しておいたほうがいいでしょう。
ジェルネイル検定中級は、第1課題と第2課題があり、ネイル検定2級合格者は第1課題は免除されます。第1課題では左手5本のネイルケアをした後に、ポリッシュでのカラーリングを行います。 ポリッシュのカラーは真っ赤で、時間は30分です。
第2課題では、85分という時間の中で、ジェルのグラデーションを右手中指以外の4本の指に行い、右手の中指にはジェルイクステンションを施します。さらに左手の5本すべての指に、ジェルでフレンチカラーリングを行います。
試験前日には、しっかりモデルのネイルのラウンドを取っておき、ケアもきちんと行っておくこと。モデルの爪の表面をつるつるにしておくことが重要です。
左手にジェルを塗布する前に、「エグゼクティブベースコート」を塗布しておくと、その後ジェルをオフする際に楽にオフできます。
第1課題開始前に、モデルさんの右手5本のネイルケアを済ませてジェルカラーリング、左手5本は1週間前からネイルケアをしていない状態(カラーリングなし)にしておきます。事前審査では爪の状態やセッティングの様子などをチェックされます。
まず開始5分くらいで手指消毒と左手のファイリングを行います。
その後15分くらいで左手のプッシュアップとキューティクルクリーンを行い、残り10分でポリッシュカラーリングまで終わらせます。
第1課題が終わった時点で、右手5本にジェルカラーリング(真赤)、左手5本にポリッシュカラーリング(真赤)を施した状態になります。
※第1課題免除者はこの状態からスタートすることになります。
第1課題の片付けと第2課題の準備を行います。気持ちを落ち着かせて、次の作業をシミュレーションしておくといいですよ。
第2課題が始まる前に、事前審査でライトの電源確認や用具の確認、モデルさんの爪の状態などをチェックされます。
課題が始まったら、右手5本のジェルオフとプレパレーションを行い、中指だけ油分除去をしておきます。また、左手5本のポリッシュオフとプレパレーションをし、ここまで30分くらいで済ませるようにしましょう。
右手の中指のみベースジェルを塗って硬化させ、ジェル・イクステンション(クリアスカルプチュア)を行います。中指以外の4本はピンク系のジェル・グラデーションを行います。
左手は5本すべてにジェル・フレンチカラーリングを行い、第2課題終了になります。
中級の実技試験は非常に時間が長く、全部で2時間にも及びますので、次にどの作業をするか常に考えながら集中して行えるようにしましょう。
通して練習するのも大変ですので、「JNAジェルネイル技能検定試験 中級テクニック講座」のDVDなどを教材に、流れとペース配分を体で覚えてみてください。
ジェル検定中級で行うグラデーションに使用するジェルは、マットなピンク系のジェルという指定があります。
ピンクの濃淡が極端だと減点になってしまいますので、グラデーションをした時にイエローラインが見えない色で、適度な濃さのあるジェルを選びましょう。
ただし、ピンクといってもいろいろな色味がありますよね。色味については特に決まりがないので、青みの強いピンクからオレンジっぽいピンクまで、モデルの肌の色味に合わせて選ぶのがポイントです。
肌色がブルーベースであれば青みのあるピンクを、イエローベースであれば黄味がかったピンクを選ぶようにすると、きれいに見えますよ。
また、グラデーションの範囲は爪の2/3と決まっているので、残りの1/3はクリアジェルが見えていることが規定のグラデーションです。
グラデーションをきれいに作るポイントは、ブラシワークがとても重要になります。
ブラシを選ぶことも大切な要素ですので、グラデーション用のブラシを用意することをおすすめします。
ブラッシを選ぶ際は、使っているジェルのメーカーが薦めているブラシ使用するのが基本ですが、自分で使い勝手がよいと感じるブラシを選ぶのが1番です。
どのようなブラシが使いやすいかという点は個人差がありますが、筆の幅はあまり狭すぎないものを、毛量は多すぎないものを選ぶと、グラデーションが作りやすいと思います。
毛の硬さはグラデーション作りでもっとも重要になりますが、できるだけ柔らかいブラシを選ぶとぼかしやすいです。
合否を知る方法は2種類。JNAから届く合否通知ハガキで知る方法と、インターネット経由で合否を確認する方法です。JNAからのハガキが届くのは検定から約1ヶ月後と遅いので、少しでも早く合否結果を知りたい人はインターネット経由で確認するほうが良いでしょう。
インターネット経由で合否を確認する際、受験番号の入力が必要となるので、確認当日まで受験票を紛失しないよう注意してください。