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ネイルの資格にはいくつか種類があります。最も有名なのが、公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催しているJNECネイリスト技能検定。初級レベルにあたる3級の合格基準は、ネイルケアを正しく行えることです。2級はネイルケアやチップ&ラップ、アートをサロンワークでこなせる実力が必要。1級は国際ライセンスと同じ高等資格となっており、理論の理解やネイル技術が申し分ないプロ中のプロであることが求められます。
最近はジェルネイルも普及し始め、希望するお客さまも増えたことに伴って「JNAジェルネイル技能検定」や「I-NAIL-Aジェルネイル検定」が誕生。受検者が多いJNAジェルネイル技能検定では、ジェルネイルの基礎知識とカラーリングの基本を理解していなければ合格できません。中級ではネイルケアと専門知識および技術の修得、上級では両手指10本のネイルケア、カラーリングをプロレベルで施す高い技術力が求められます。ここでは主要な4つの資格検定の概要を見ていきましょう。
JNECネイリスト技能検定は、公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が実施する検定試験のことです。元々は、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が実施していましたが、検定試験事業を行う専門機関として2008年に設立されました。
JNECネイリスト技能検定は、JNAが主催していた1997年に始まった検定試験で、20年以上の歴史があり、ネイルの中では最も古く権威があるとされています。ただし、公益財団法人が認証する試験であるため、国家資格ではありません。
3級
義務教育が修了していれば受験可能。ネイルケア、ネイルアートに関する基本的な技術及び知識を持っているか筆記・実技試験で確認します。
2級サロンワークで通用するネイルケアやリペア、チップ&ラップ、アートに関する技術と知識を筆記・実技試験で評価。
1級トップレベルのネイリストとして必要とされる総合的な技術及び知識を、筆記・実技試験で評価します。
I-NAIL-Aネイルスペシャリスト技能検定は、NPO法人インターナショナルネイルアソシエーション(I-NAIL-A)が実施する検定試験です。このI-NAIL-Aは、産業としてのネイル技術業の認知や発展を目的に1999年に設立されました。元々は、任意団体でしたが、2005年に開かれた団体として活動の幅を広げようとNPO法人へ移行したのです。
I-NAIL-Aネイルスペシャリスト技能検定は、ネイルの正しい知識と技術の普及を目的に、サロンでの仕事に役立つ試験として知られています。
A学生や初心者を対象とした初級レベルの検定。ネイル知識についての筆記試験、ネイルケアとカラーリングの実技試験で構成されます。
SAネイル知識を問うマークシートと85分のネイルケア、カラーリングなどの実技試験が行われます。
ddA/AA/AAAプロのネイル知識を問うマークシートと実技試験を実施。60点以上でddA級、70点以上でAA級、80点以上でAAA級に合格となります。
JNAジェルネイル技能検定は、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が健全なジェルネイルの普及を目的に主催する検定試験です。毎年、6月と12月の年2回、実施。ネイルの中でもジェルネイルに特化した検定になっています。
ジェルネイルは、ネイルのメニューの中でも半数を占めるほどの人気があるので、プロネイリストには必須の検定と言っても過言ではありません。
初級義務教育が修了していれば受験可能。ジェルネイルを施術するために必要な基礎知識と技術が求められます。
中級基礎知識の学科試験とカラーリング、スカルプチュアなどの実技試験を実施。サロンワークに必要な専門知識と技術を習得しているか評価します。
上級85分の実技試験でジェルネイルとスカルプチュアの技術力を評価します。
I-NAIL-Aジェルネイル検定は、NPO法人インターナショナルネイルアソシエーション(I-NAIL-A)が実施する検定試験のうち、ジェルネイルの正しい知識と技術をきちんと習得しているかを判断する検定になります。
サロンワークに役立つ試験なので、多くのネイリストが合格に向けて日々、努力しています。こちらの試験は、年に4回、実施されるので合格のチャンスは、多くなっています。
3級
クリアコーティングやカラーコーティングをメインに実技試験を行います。
2級3級の実技試験に加え、チップオーバーレイを含めた実技試験を実施。85分の間でテーブルセッティングから審査まで行います。
1級スカルプチュアとフレンチカラーコーティングをメインとした実技試験。100分以内に1~2本の爪に施術し、審査します。
ネイルの資格試験には、名称だけではその違いがわからないものもあります。
中でも「ネイリスト技能検定試験」と「ネイルスペシャリスト技能検定試験」の違いには、頭を悩ませる方も多いかもしれませんね。
「ネイリスト技能検定試験」とは、日本ネイリスト検定試験センター(JNECが主催する、1~3級までレベルが分かれている試験です。サロンへの就職の基準にもよく利用されているもので、3級はネイリストの基礎、2級はサロンで通用できるスキル、1級はトップレベルに必要とされるスキルをマスターしていることで認定されます。
一方「ネイルスペシャリスト技能検定試験」は、インターナショナルネイルアソシエーション(I-NAIL-A)が実施している試験で、A級は学生と初心者を対象に、PA/AA/AAA級ではプロを対象としています。どちらも、学科試験と実技試験に合格することで認定されます。
ネイリストとして働くうえで、これらの資格を持っていた方が良いのは分かりましたが、どれくらい価値のあるものなのでしょうか?
ネイリストの求人には様々な条件があります。大きく分けて次の4つのパターンが見受けられます。
最後の資格と実務経験の両方とも必要のないケースが、全体の約2~3割程度あるので、資格がなくてもネイリストとして働くことは可能。ですが、資格を持っていないと選べる選択肢がグッと狭くなってしまいます。
ネイリストとしてサロンで勤務する場合、給料は経験年数で上がっていくケースと検定を合格すると増えるケースなどがあります。最も難易度の高い検定試験を合格すると2万円プラスされるというケースも少なくありません。
また、固定給に実際にネイルを行った歩合分を併せて給料とする場合もあります。もちろん、資格を持っていない人でもしっかりと実績を作れば、自分のお客さんを確保することは可能。しかし、あなたがお客さんとしてサロンを訪れた場合、最初にお願いするのは、資格を持っているネイリストと持っていないネイリストどちらを選ぶでしょうか?取っ掛かりの段階で選んでもらうためにも、資格を持っていることは重要で、それが給料のアップにもつながります。
資格を持って働くことが大きなメリットであることは間違いありませんが、ネイリストの全員が最高難易度の資格を取ってから働き始めるわけではありません。一度、働いてみて、その重要性に気づき、資格を取ることもできます。最近のネイルスクールは、休日や夜間でもレッスンを行っているところがあるので、サロンで働きながら資格を目指すというのも選択肢の1つです。